大分県別府市にある戦後まもなく建てられた3棟22 室からなる元下宿アパートで、現在、NPO法人BEPPU PROJECTがアーティストの活動支援の一環として維持運営しています。「若い人が集まることで、活気が生まれてほしい」と、大家様のご理解のもと、全国各地から集まる様々なアーティスト/クリエーターの居住・制作環境として活用されており、清島アパート住人や集まってくる人々による多様な企画が催されています。
清島アパートのこれまで
◯「わくわく混浴アパートメント」でスタート!
別府現代芸術フェスティバル2009「混浴温泉世界」のプログラムの1つとして、清島アパートと近所のステージ付きの公園を会場に「わくわく混浴アパートメント」を開催しました。日本中から集まったさまざまなジャンルの若手アーティストによる滞在制作・展示を中心に、大分県内の美術部や文化サークルの催しなども同じ場所で行われました。 フェスティバル会期中も、参加クリエイター (アパートの住人) は募集されつづけ、アパートには次々にいろいろな人が出入りし、作品が展示、蓄積され、日々賑やかに様変わりしていきます。ここにしかない、予測不能な「わくわく」が「混浴する」アパートとして、地域住民のリピーターで賑わいました。 参加クリエイターは最終的に計132組、来場者数5801 名にのぼり、最終日は1日で535名を記録。
そしてこの参加クリエイターの中から清島アパートに引っ越す者が現れ、フェスティバル終了後も清島アパートはつづくことになります。
◯継続的な居住・アトリエ空間としての「清島アパート」へ
その後、NPO法人BEPPU PROJECTがアーティストの活動支援の一環として、居住/アトリエとしての使用を前提に、引き続き運営維持することになりました。8組程度を定員として、年度替わりに新規・継続入居希望者を全国に公募し、1年契約の入居制度が設けられました。
クリエイターが長期居住していることで、より日常的に清島アパートならではのイベントや展示がおこなわれるようになっていきました。
◯清島オープンアパート
2度目の別府現代芸術フェスティバル2012「混浴温泉世界」では、同時開催の『ベップ・アート・マンス2012』の参加プログラムとして、住人が企画者となり「清島オープンアパート2012」を開催しました。清島アパートを会場に、住人による作品展示やイベントを中心として、ゲストを招いてのパフォーマンスイベントやトークイベント、ワークショップ等をフェスティバルならではの突発的なものも含めて随時開催していき、盛り上がりを見せました。
◯2013年〜2014年さまざまな場所で活動する機会が増えました
毎週土曜日に制作のようすや作品を公開する「清島オープンアパート」を始め、それぞれの活動を紹介するイベント「こんにちは、清島アパートです。」、連続トークイベント「アクセスストーリー」、ベップ・アート・マンス参加プログラム「清島オープンアパート」など、清島アパートでの活動をみなさんに広く知ってもらえるようイベントを多数企画しました。また、別府の商店街にあるお店とアーティストがコラボレーションした「ART MEETS BEPPU」にも参加し、積極的に地域と関わっていきました。同時に、大分県内の商業施設でワークショップやPRを行い、別府市外にも少しずつ活動の幅を広げています。
◯清島バーベキュー
アートのイベントだけではなくバーベキューなど地域の方々との交流企画も開催しています。
◯歴代の清島アパート住人(2009年3月〜2015年3月現在まで)
勝 正光(最初~継続入居中)、豚星なつみ(最初~2011年6月)、三代広人(最初~2012年3月)、山中カメラ(最初~2012年3月)、三沢洋紀(2009年9月~2010年3月)、安土早紀子(2010年1月~5月)、竹下洋子(2010年3月~2012年12月)、EARTHSCAPE(2010年10月~2012年12月)、island 湯けむり guest room(2010年10月~2012年3月)、別府♨レッグウォーマーず(2010年10月~2012年3月)、眞島竜男(2011年7月~継続入居中)、池田ひとみ(2011年7月~2014年3月)、安部寿紗(2012年4月~2013年3月)、渡辺美帆子事務所(2012年4月~2013年2月)、artist-run-space merdre(2012年4月~2013年3月)、蛭子未央(2013年5月〜2014年3月)、小野愛(2013年5月〜継続入居中)、川崎泰史(2013年5月〜継続入居中)、hira(2013年6月〜2014年3月)、大平由香理(2014年4月〜継続入居中)、菅英二(2014年4月〜継続入居中)、福嶋さくら(2014年4月〜継続入居中)中野莉菜(2014年11月〜継続入居中)※入居順。「わくわく混浴アパートメント」期間のみの住人は含んでいません
清島アパートのこれから
「清島アパート」は、アーティスト/クリエーター個人の成長の場としてはもちろん、「清島アパート利用者」としてこの場を活用していくことによって、利用者同士が切磋琢磨していける場でありたいと考えています。このアパートが、アート版トキワ荘※1のように、多くの優れたアーティスト、クリエーターを輩出する場となることを目指します。
また、清島アパートとしての活動がはじまって5年が経ったいま、これまで以上に、清島アパート利用者と運営者であるNPO 法人BEPPU PROJECT、そして地域の方々が交流、連携、触発し合いながら、より活力をもった、アーティスト/クリエーターの居住制作スペースをつくっていくことが期待されます。居住/制作/発表の場としてはもちろん、より日常的に清島アパート利用者と鑑賞者が一緒になってアートを楽しみ、生活の中から、芸術のあり方、意義を今一度考察できる場を目指していきます。
今晩は
初めまして
テレビで清島アパートを拝見しました
それぞれ色々な考えの素敵な方々が住んで要らして頑張ろうおられるなって思いました