2012年度利用者の方に清島アパートについてお伺いしました。

 

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parade①清島アパートを通じておこなってきたこと
アパートの一階の公開スペースを活用したいと思っていたので、ベップアートマンス開催期間以外にも、常時展覧会を開催するようにしました。東京で開催した展示の巡回展、五組の東京在住アーティストの個展を開催しました。

②清島アパートを利用してみて感じたこと
利用期間中はアーティストがアパートを使用するようになって、丸三年たった所でしたが、九州、そして全国のアーティストのハブのような存在になりつつある印象を持ちました。実際に滞在していた期間は短かったのですが、ワールドクラスのアーティストや美術界の重鎮、全国を駆け回っている若手アーティストや美術ファン、近所のおじさんおばちゃん小学生まで、魅力的な出会いがたくさんありました。入居アーティスト同士がそれぞれの作品や活動を通して、とてもよい刺激を受けることができるというのはもちろん、古いアパートの昭和の雰囲気も手伝ってのことなのか、同時期に入居していたメンバーとは家族のような繋がりを持てたこともとても充実した経験になりました。アパートに戻るといつでも「おかえりなさい」と迎えられるのがとてもうれしく、居心地がよかったです。

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
展示やパフォーマンスイベント、BBQ、ホームパーティーなど大小様々な催しがあり、2012年度はとても活気のある年だったのではないかと思っています。夏に、別府市内のコミュニティサロンで入居アーティストみんなでリレー展とトークイベントを開催したこともとてもよかったと思っています。アパートやそこに集まる人々の魅力やパワーを十二分に活かし、ますます盛り上がって行くことを願っています。

 

安部寿紗

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①清島アパートを通じておこなってきたこと
ベップアートマンス、おもちゃの部屋、ウィークエンドワークショップ等の参加

②清島アパートを利用してみて感じたこと
面白い人、物、事が集まる場所でした

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
地域の方に開けた場所になればと思います、欲を言えばもっと広い作業スペースがあればより制作しやすいです。

 

池田ひとみ

Exif_JPEG_PICTURE①清島アパートを通じておこなってきたこと
アパート内での制作、展示、ワークショップ、公開制作など。

②清島アパートを利用してみて感じたこと
他の入居者や地域の方との交流、別府やアパートの環境によって、制作に刺激がもらえる。
どんな風に活動していけばいいのか、ということを考えることができ、
それをすぐに試すことができる場があるので良いと思います。
アパート全体を盛り上げて人が集まる場所にしていくために各入居者との連携が大事だと感じました。

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
アパート1階は公開スペースなので、イベントを企画したり、展示やワークショップを開催したり、
より活発に年間通して動いている状態になっていってほしいです。

 

勝正光

02①清島アパートを通じておこなってきたこと
自らの別府での作品を追求するためにも、その活動拠点となる清島アパートが地域に親しまれる芸術の拠点として受け入れられるよう活動してきた。

②清島アパートを利用してみて感じたこと
別府のお土地柄と築60年以上の清島アパートで得られる最小単位のコミュニケーションの濃さ。建物に感情があるかのようにさえ錯覚する。

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
個人的に次成すべきことは、まちの方々に『勝くんは○○をやった人だ』と認知されるような代表的な仕事を残すこと。芸術フェスティバル等をきっかけに移り住んだ者が別府を拠点に活躍することが、プロジェクト全体の評価にも繋がり、別府のみなさんも喜んでくれることだと思う。清島アパートはそのための拠点であってほしい。芸術版トキワ荘と例えたりもするが、それこそ本家トキワ荘のように、ここをきっかけに代表的な仕事を残し、芸術界の手塚治虫や赤塚不二夫が輩出され、清島アパートに行ったら間違いないとお客さんも関係者も押し寄せるような観光名所になってほしい。もしそうなったら、マントを纏って天から舞い降りたバンザイポーズのような像を建てます。

 

眞島竜男

眞島_利用者の声_画像①清島アパートを通じておこなってきたこと
アトリエでの制作活動とともに、様々なイベントを企画・開催しました。昨年6月にスタートした「TWO STORIES」は毎月末に(準)新作パフォーマンスを発表するシリーズで、各回15名前後の来場者を集めました。「清島オープンアパート」として参加した「ベップ・アート・マンス」では、「天ぷら」彫刻の実演イベント、新作パフォーマンスの上演、「清島放送局」(Ustream配信)での対談などを行いました。

②清島アパートを利用してみて感じたこと
清島アパートは築60年以上の古い建物ですが、「自宅(2F私室)から職場(1階アトリエ)まで徒歩30秒」という住環境はとても便利です。また、別府にはBEPPU PROJECTによって形作られてきた確かなアートのコミュニティーがあり、「お客さん」が一定数存在します。「制作→発表→鑑賞(評価)」という流れは健全なもので、清島アパートの持つ「外に対して常に開かれている」キャラクターの根拠になっています。

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
昨年10月から12月まで開催された「混浴温泉世界」と「ベップ・アート・マンス」から私が得た最大の知見は、「メッセージは、それが意図する通りに人びとに伝わる必要はない」ということです。清島アパートには、アーティストが発信を行うだけでなく、別府の人びとによるアートの(受信ではなく)「活用」を促す場所になって欲しいと思います。そして、この「活用」は、「転用」や「誤用」であっても一向に構わないのです。

 

渡辺美帆子事務所

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①清島アパートを通じておこなってきたこと
2012年4月~2013年2月入居。2012年4月~7月、「きんきよ劇場 ~金曜清島劇場~」というイベントを実施。毎週金曜日に掌編演劇作品を発表。2012年10月~12月、ベップアートマンスの期間中、演劇戯曲を用いたパフォーマンスインスタレーション「もくもく演劇ア・ラ・カルト」を開催。その他、2012年10月、永久別府劇場「混浴ゴールデンナイト!」の泥湯Weekに出品。

清島アパートは、私にとって、実験の場所だ。2011年まで東京で創作していて、作品が成熟している手ごたえがある反面、作品に必要なものが増えていくことでフットワークが重く、どんどん贅肉を蓄えていくような感覚にもつきまとわれていた。舞台芸術にはこれが必要だ、観客はこういうものだ、といった固定観念から一旦逃れ創作できたことに、得るものが大きかった。

②清島アパートを利用してみて感じたこと
パフォーミングアーツをつくるという視点で、清島アパートは、周辺の物的環境・人的環境ともに、便利ではない。不便だ。しかし、確実に、ここにしかない魅力・異様さがある。
例えば、別府のおっちゃんだ。別府のおっちゃんは「現代芸術ってよくわからん」とすぐ言う。その癖、清島アパートに遊びに来てくれて、作品へのクリティカル且つ具体的なアドバイスを言って、そのままシームレスに下ネタを言い、たのしそうに去っていく。
例えば、ほかのアーティストだ。清島アパートには、全国、全世界からアーティストが集まる。コタツの中で、ほかのアーティストが作品についてミーティングをしているのを聞くのは、それだけで楽しい。
猥雑に多文化が流れ込む清島アパートで、自分の仕事がどう映されるのか、というのは、面白く、そしてシビアなやりとりだった。

③清島アパートに今後、どのようになっていってほしいか
常に流動していてほしい。清島アパートがあったからアートと出会い、アートと出会ったから人生に新たなフィルターを持ち込める。そういう出会いが、ひとつでも、たくさん生まれてほしい。アートを見ることと、体験すること、一緒に考えること、パーティー、アーティストの生活、それらがシームレスに、常に、清島アパートで動いていてほしい。
また、そういう、コミュニティとしての清島アパートが存在する一方で、作品として、段違いに成熟した、凄まじい作品も、清島アパートで生まれてほしい。
私も環境さえ許せば、また清島アパートに仕事しに戻ってきたい。